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10. ローラー圧の調整
▼インキローラー
ニップ幅でローラー圧を調整します。
標準ニップ幅は、
5/100×ローラー直径(mm)〜6/100×ローラー直径(mm)
です。
▼ダンプニングローラー(水着けローラー)
@ 連続給水の場合
乾かしたダンプニングローラーにインキを巻き、ニップ幅でローラー圧を調整します。
(インキを巻く場合、通常両端と中央部の3点に巻き、ニップ幅をとれば十分です)
A モルトンスリープの場合
0.1mm厚のフィルムを使用し、若干の抵抗を感じながら引き抜けるように調整します。
(左右均等の圧がかかるように調整)
各ローラーの標準硬度(ショア硬度)とゴムローラーの交換目安
ローラー | ショア硬度 | 交換目安 |
インキ呼出しローラー | 20〜25゜ | 1年 |
インキ練りローラー | 35〜40゜ | 1年 |
インキ着けローラー | 27〜31゜ | 1年 |
水着けローラー(連続給水) | 23〜27゜ | 1年 |
水着けローラー(モルトン) | 18〜20゜ | 1年 |
調量ローラー | 25〜27゜ | 半年 |
11. オフセット印刷インキ
▼オフセット印刷インキの種類
オフセット印刷インキは、印刷形態および被印刷体によって「枚葉オフセット印刷用」「オフ輪印刷用」「金属板印刷用」の3種類に分類されます。
枚葉とオフ輪は被印刷体がいずれも紙を主体としており、要求されるインキの特性も類似していますが、金属印刷では要求されるインキの特性が異なり、主としてビヒクルの組成が枚葉インキと異なっています。
オフセット印刷インキの乾燥方式には、酸化重合、蒸発、浸透、光重合の4種類があります。
枚葉オフセットのインキであれば、酸化重合+浸透(油性)
オフ輪のインキであれば、
ヒートセットの場合:蒸発+浸透+酸化重合
クイックセットの場合:浸透+酸化重合
光重合は、「UVインキ」のように特殊な波長の光を照射することにより乾燥する方式で、各種の印刷形態および被印刷体に適用することができます。
※アート紙やコート紙に印刷をした場合、ビヒクルが紙に浸透することによって印刷面が一応乾いた状態になります。この状態を「セット」と呼び、「乾燥」と区別しています。
※水なし平版用インキは、一般のオフセット印刷は水を用いますが、水なし平版では非画線部にシリコンゴムを用いて、水をまったく使わずに印刷するので、インキも特有の組成を持ち、各インキメーカーから水なし平版用インキが製造販売されています。
※平版インキすべてのインキの中で最も薄い膜厚で印刷できます。その膜厚の下限は0.7μ、上限は1.3μぐらいと言われています。このため、インキは着色力の強い顔料を使った高濃度のものになります。さらに、インキングローラーの間を流れる適度な硬さと湿し水とのバランスを保持し得る界面適正が必要です。
また、ウェットトラッピングで印刷されるため、4色のインキ(セットインキ)の間にも微妙な粘度(タック)の差異を設けてあります(刷順に注意)。
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