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3. オフセット印刷機の代表的なタイプ
▼ユニット型
最も普及しているもので、上から版胴、ブランケット胴、圧胴が縦に並び、操作が簡単です。小森、三菱、ドイツのハイデル・マンが著名なメーカーです。
▼1圧胴2色型(5胴システム)
1つの圧胴で2色を1度に刷る機構で、見当精度がよく、ドイツのローランドが有名です。
▼両面印刷型
両面を1度に刷る機構で、ドイツのマン、フランスのマリノニが有名です。これらの組み合わせで4色機にしたり、さらに複合的な組み合わせで表4色×裏1色などの多色機が構成されます。
4. 機械部分の名称と紙の流れ
5. オフセットの版の仕組み
▼版の構造
オフセットの版は水と油(インキ)の反発作用を利用した化学的な版で、表面は平らになっています。
[画線部]
インキを受け付ける性質(親油性)および水を弾く性質を持っています。
[非画線部]
水に濡れやすい性質(親水性)を持っていますが、水が着いていなければインキが乗ってしまいます。したがって、まず水(湿し水)を版に与え、次にインキを乗せれば非画線部に水が着き、画線部にインキが乗ります。
▼画線部の仕組み
金属面は水よりもインキ(油)に濡れやすい。その上にラッカーなどの親油性の膜をつけて、インキを乗りやすくしたのが画線部です。
▼非画線部の仕組み
非画線部の保水性を増すために、版の表面には非常に細かいギザギザの目(砂目:PS版などでは砂目の代わりに特殊な表面処理をし、保水性を高めたものもあります)。
非画線部の表面には水に濡れやすくするために非常に薄い親水性の被膜(エッチ層とアラビアゴム吸着層)があります。この親水性被膜が弱くなったり傷ついたりすると、その部分にインキが着いて汚れとなります。
完全に版面が乾燥すると、この親水性被膜が壊されたり、空気中の酸素によってサビ(酸化)が出たりして親水性がなくなります。また、湿し水の中の酸が強いと版材金属が溶かされて、やはり親水性がなくなります。
▼アラビアゴム(ゴム引き)
版面にアラビアゴムを塗布(ゴム引き)するのは、非画線部の保護のためと親水性を高めるためです。
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