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日本の製紙業界は明治以降の揺籃期に、ドイツおよびイギリスから洋紙を輸入していました。そのため、サイズの規格もドイツ・イギリス混合の規格が残り、今日でもそれが使われており、ドイツ系<A判><B判>、イギリス系<四六判>があります。
●四六判とは・・・(788×1,091mm)
全判を32面取りして、書籍サイズ“四寸×六寸”が取れることから出た名称。現在の新聞用紙の基準寸法(813×546mm)は、四六判のほぼ半分の大きさになっている。
●菊判とは・・・(636×939mm)
日本に最初に輸入されたとき、“菊花”の商標がついてきたところから菊判と言われるようになった。菊は皇室の御紋章であること、また、この紙が新聞に使用されており、新聞用紙は新しいことを聞く紙であり、新聞の「聞」の字は「きく」と読むなどいろいろなことにちなんで、菊の花を商標にし、菊印として売り出された。この菊判は昭和4(1929)年に標準寸法のA列を生むとともに、菊判として現在も盛んに使用されている。
●ハトロン判とは・・・(900×1,200mm)
語源はドイツ特有の紙である「Patronenpapier:パトローネンパピァー(薬莢紙・・・弾丸の薬莢を作る紙)」と言われ、パトロン紙と呼ばれることがある。ハトロン紙は、包装用紙の中の主にクラフトパルプを原料とする褐色の片艶の紙で、通常ヤンキーマシンで抄造されて軽包装や封筒などに用いられる。
●三々判とは・・・(697×1,000mm)
原寸は、700×1,000mmでドイツから来たもの。明治初期、イギリスからの輸入紙に、寸法が 697×1,000mm(2尺3寸×3尺3寸)の印刷紙があったが、この紙は半紙判(8寸×1尺1寸)の約8倍の大きさであり、当初「半紙八判」と呼ばれていたが、この寸法が縦横とも3寸がつくことから、三々判という呼称が定着した。
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