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| インキの添加物(助剤)の目的は、インキの性能をさらに改善・向上すること、具体的には、 
 ・ インキの印刷作業性を改善して印刷仕上がりの向上を図る
 ・ インキに要求される物性を補う
 
 ことで、その役割・目的に応じて次のような添加物があります。
 
 1) 消泡剤
 消泡効果により、はじきやピンホールの発生を防止する。
 
 2) 分散剤
 ワニス中に顔料が分散するのを助けるとともに、分散された顔料の再凝集を防止する。
 
 3) レベリング剤
 インキ皮膜のクレーターやゆず肌などを改善し、平滑化する。
 
 4) 腰切剤(チキソトロピック剤)
 インキの流動性や曳糸性を減少する効果があり、適量添加はインキの印刷作業性を向上し、画像再現性もよくなる。
 
 5) スリップ剤
 インキ皮膜にスリップ性を与え、耐摩擦性を向上する。爪の引っ掻きにも強くなるので、見かけのインキ密着性も向上する。
 
 6) 色別れ防止剤
 単一インキに2種類以上の顔料を使用した場合、あるいは色合わせで複数のインキを混合した場合に色別れが発生しないようにする。
 
 7) 沈降防止剤
 インキに含まれる顔料の比重が大きいときに、貯蔵中に顔料が容器の底に沈降してくるのを防止する。
 
 8) 可塑剤
 主にビニール系インキの皮膜を柔軟にする助剤でDOP、DBPなどが代表的。しかし、必要以上に添加すると樹脂の軟化によるブロッキングの原因となる。
 
 9) カップリング剤
 インキの接着しにくいガラスなどの素材に印刷するときに、カップリング剤の界面作用によりインキの接着が改善される。
 
 10) 紫外線吸収剤
 紫外線を吸収してインキの耐光性を向上するため、とくに屋外用のオーバーコートクリアーなどに添加すると効果がある。
 
 11) 艶消剤
 インキの艶消しをするもので炭酸マグネシウムや微粉状のシリカ化合物が使用される。
 
 12) 硬化促進剤
 インキの硬化を促進させる。酸化重合型インキではドライヤーと言い、コバルトやマンガンの金属石鹸が使用される。
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