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7.3.4 設計・開発のレビュー
設計・開発の適切な段階において、次の事項を目的として、計画されたとおりに(7.3.1参照)体系的なレビューを行なうこと。
a) 設計・開発の結果が要求事項を満たせるかどうかを評価する。
b) 問題を明確にし、必要な処置を提案する。
レビューへの参加者として、レビューの対象となっている設計・開発段階に関連する部門の代表が含まれていること。このレビューの結果の記録及び必要な処置があればその記録を維持すること(4.2.4参照)。
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1. 計画的・体系的なレビューの実施
設計・開発のレビューの手順と計画に従った、規定どおりのきちんとしたフォーマルレビューをすることが要求されており、そのレビューでは、目的もはっきりと定められています。
a)は、設計・開発におけるインプットとアウトプットとの比較評価により、結果的によいのか悪いのかを判定するということです。
b)は、a)の結果として、もし、問題がある場合にはそれをはっきりさせ、対処法を検討するということです。
b)で検討したことを評価し、実施に移せば、設計・開発プロセスのP-D-C-Aがひと回りするということになります。もちろん、レビューを実施するための具体的な手順(5W1H)は決めておかなければ機能しないのは言うまでもありません。
レビュー事項の例としては次のようなものが挙げられます。
・ 設計・開発業務を行うためのインプットの妥当性
・ 計画された設計・開発プロセスの進捗状況
・ 検証および妥当性確認の到達目標の満足
・ 製品が使用された場合の、起こり得る危険性、故障モードの評価
・ 製品のパフォーマンスに関するライフサイクルのデータ
・ 設計・開発プロセスの変更およびその影響の管理
・ 問題点の特定と修正
・ 設計・開発プロセスの改善の機会
・ 製品が環境に与える起こり得る影響
2. レビューへの参加者
設計・開発のレビューは、関係部門の代表者がそろって、設定された目標(設計・開発の要求事項)を達成するための検討対象の適切性、妥当性、有効性を判定するために行われる活動です。
レビューには、設計・開発の各段階において関連する部門の代表が参加するよう要求しています。
関連する部門:
設計・開発の当事者部門のほか、業務上のかかわりを持つ(影響を及ぼす/受ける)部門、関心や懸念を寄せる部門
代表:
部門を代表して(責任を持って)参加できる者であり、必ずしも部門責任者ということではない。
これらの人たちの参加により、考えられる問題点(課題)、懸念事項、要調査確認事項、対策(解決策、代替策)、アクションを起こすべき事項、提案事項などの洗い出し、検討を行い、フォローアップとその結果を含めて記録に残すことになります。
このとき、それぞれの立場・視点で問題がないかどうかを、広い視野で見ることがとても重要になります。
設計・開発に携わった当事者は、設計・開発の専門的・技術的な中核部分には注意を集中させていますが、その周りの関心の薄い部分で基本的な問題を潜在させていたり、調査確認が不十分なことがよくあります。設計レビューでは、この辺りまでカバーし、要求事項を満たすのに抜けや漏れがないか確認できるとよいでしょう。
設計・開発のレビューの流れを簡単にまとめると次のようになるでしょう。
1) レビューの実施
2) 課題・対策・処置事項の検討(それぞれの立場での洗い出し)
3) 検討内容の実施
4) フォローアップの実施(漏れなくできる手順)
5) これまでの記録
3. 不適合・改善要望事例と考察
★ヤッスー部長より一言★
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