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5.5.3 内部コミュニケーション
トップマネジメントシステムは、組織内にコミュニケーションのための適切なプロセスが確立されることを確実にすること。また、品質マネジメントシステムの有効性に関しての情報交換が行われることを確実にすること。 |
1. 内部コミュニケーションの目的
トップマネジメントは、組織内の連絡、指示、会議、勉強会などを、目的・テーマを含めて整理することを確実にするよう要求されています。
「品質マネジメントシステム」に関する情報交換、各部門間や部内での情報のやり取りが必要なときにコミュニケーションされるように、そのためのプロセスが必要です。
このコミュニケーションは、
・ 部門間、部内、上下の間で意思疎通を図る。
・ 全社一丸となって品質目標を達成できるようにする。
ことを目的としており、周知・伝達されていなければならず、一方的な通知・通達、掲示であってはいけません。
内部コミュニケーションの例としては、
・ 朝礼、連絡会(管理者主導の方法)
・ 掲示板、社内報・社内誌
・ 電子メール
などが挙げられますが、日頃から実施しているものを整理した上で不十分なものは付け加えるようにし、どのような場で(タイミング)・誰と(メンバー)・どんな内容(主題・議題)についてコミュニケーションをするのかを明確にしておくことが大切です。
また、品質マネジメントシステムにおける内部コミュニケーションの対象(主題・議題)として、「品質マネジメントシステムの有効性」を取り上げるよう要求されており、重要なポイントです。
「品質マネジメントシステムの有効性」とは、
有効性:
何らかのプロセスを実施したときに計画したとおりの結果が得られた(得られる)かどうか
↓
品質マネジメントシステムの有効性:
最終的に品質目標を計画どおりに達成できる(達成できた)かどうか
ということです。
したがって、コミュニケーションの対象「品質マネジメントシステムの有効性に関すること」として、
・ 品質方針、品質目標の周知および達成状況
・ 内部監査、外部審査の状況
・ 是正処置、予防処置の実施状況
・ プロセスおよび製品の適合性
・ 顧客満足
・ 継続的改善
などを取り上げることになります。
2. 記録に残す習慣を!
内部コミュニケーションの内容は、どんなに些細なことであっても記録に残す習慣をつけることをオススメします。記録の形式は、きちっとした正式な議事録である必要はなく、ワンポイントやニュースといったメモ書き程度のものでも構いません。
口頭だけでのやり取りは、記憶の中にしか残らないので時間とともに薄らぎ、風化してしまいます。何らかの形で記録に残しておけば後から見直すことができますし、教育・訓練の資料やノウハウにもなり得ます。
3. 不適合・改善要望事例と考察
★ヤッスー部長より一言★
社内会議、連絡・指示などを整理してみることは非常に有効なことだと思います。組織内のあらゆるコミュニケーションプロセスを見渡してみた場合に、たとえば、時間だけかけて何も結論の出ない、言わば会議のための会議のような、ムダなコミュニケーションはありませんか?
やはり、コミュニケーションもプロセスの1つですから、インプットとアウトプットがあるはずで、それがないのならばやる必要もないはずです。そういう観点(コミュニケーションプロセスの有効性)からも整理されるとよいのではないかと考えます。
<格言> ⇒格言募集中!
・ ムダなコミュニケーションはやめよう!テーマ・目的をはっきりさせよう!
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